今回は交流の直列回路について、説明していきたいと思います。主にベクトル図の書き方や力率の求め方について、解説します。電気の仕事に携わる場合、実務でも役立つ内容となっておりますので、よく読んで覚えて欲しい内容です。
抵抗と誘導性リアクタンスの直列回路
図7-1のような回路で考えてみたいと思います。

抵抗R、誘導性リアクタンスXLに流れる電流は同じIです。そこで、この電流Iを基準にして、ベクトル図を書いてみたいと思います。書き方は、以下の手順で行います。
手順① 抵抗Rにかかる電圧VRと電流Iの位相差は0°である。
手順② 誘導性リアクタンスXLにかかる電圧VLと電流Iの位相差は90°である。
また、IはVLより遅れ位相である。(言い換えれば、VLの位相が進んでいる。)
この手順①②をもとにベクトル図を書くと図7-2のようになります。

図7-2において、VとVRの間の角を位相差といいます。つまりは、図7-1のような交流のR-L直列回路では電流は電圧に対してθ°(θ[deg])位相が遅れます。
また、図7-2から次の式を導くことができます。
また、図7-2のcosθを力率といいます。式で書くと次のとおりです。
合成インピーダンス
図7-1の抵抗Rと誘導性リアクタンスをひとつにまとめたものを、合成インピーダンスといいます。合成インピーダンスをZとすると、次のようなベクトル図が成り立ちます。これは図7-2の電圧をそれぞれ、抵抗R、誘導性リアクタンスXLに置き換えたものと同じです。

この図から合成インピーダンスは以下のように表せます。
また図7-1の回路で消費される電力P[W]については、下記のようになります。
まとめ
今回の内容は、交流回路の消費電力を考えるうえで重要な内容になっております。直流回路と違い、力率という要素が消費電力に影響を与えることになります。(式7-4)で表される消費電力は抵抗で消費される電力で、有効電力とも言われます。コンセントに機械をつなげる場合、実際に機械が動くのに使われる電力というイメージです。 今回出てきた(式7-1)から(式7-4)はしっかり理解したうえで覚えるようにして下さい。

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