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理論④ 電力と電力量

今回は、まず、電力と電力量について説明していきます。似たような名前ですが、違いや関連性を確認しましょう。

目次

電力について

まずは電力についてです。図4-1の回路で考えてみます。電圧がV[V]、電流がI[A]、抵抗がR[Ω]とする時、電力P[W]は次の式のように表せます。

 P=VI=I2R=V2R  41\large P = VI = I^2R = \frac{V^2}{R}   (式4-1)

電力とは瞬間に発生する電気の大きさで、単位はワット[W]です。ワットという単位は聞いたことあると思います。電球の明るさや、電気機器の電気の容量を示す値でもあります。もう少し簡単に言い換えると、電気が1秒の間にする仕事(=電力量)と言うことができます。

電力量について

次に電力量について説明します。電力量とはある時間(1時間や1秒など)の間に使った電力の合計です。電力と時間を掛けたものが電力量です。(電力量=電力×時間)

一般的にP[kW]の電力を消費する電球などを t[h](時間)使用したときの電力量W[kW・h]は次の式で表されます。

 W=Pt[kWh] 42\large W = Pt [ kW・h ](キロワット時) (式4-2)

例えば、1Wの電力が1秒にする電力量は 1W×1s=1[W・s](ワット秒)となります。 また、同じく1Wの電力が1時間にする電力量は 1[W・h](ワット時)になります。

【参考】実務では、キロワット時は「キロワットアワー」と読むことが多いです。

熱量とは、J(ジュール)という単位を用いて表します。これはエネルギーの量(電力量)で考えると、1[W]の電力が1[ s(秒)]に消費するエネルギーに相当します。例えば、1[W]の電球が1秒間に消費するエネルギーが1ジュールです。

次に先ほどの電力量について、考えてみます。1[kW]の電力を1時間使うと、消費する電力量は1[kW・h]です。(電力量=電力×時間)これを次の式のようにしてジュールに変換します。

1[kW・h] = 1[kW]×1[ h ]

= 1000[W]×( 60×60[ s ] )

= 1000 × 3600 [W・s]

= 3600 × 1000 [ J ]

= 3600 [ kJ ]

例えば、P [ kW ]のヒーターがあったとします。これをt[ h ]使った場合、発生する熱量Wは、(式4-2)で求めた電力量と同じです。

W=Pt[kWh]=3600Pt [kJ]  43\large W= P・t [ kW・h ]= 3600 Pt [ kJ ]  (式4-3)

となります。

なお、1kg(1リットル)の水を1℃上昇させるのに必要な熱量は4.2kJです。言い換えると4.2[ kJ/(kg・K)ということになりますが、これを比熱といいます。

試験では水の比熱は4.2[ kJ/(kg・K)]として計算を行うことがあります。 (※Kとは温度の単位で、温度差について言えば、 1K の差 = 1℃ の差 となります。)

最後に

今回の記事は以上となります。電気のエネルギーを取り扱う上で、今回説明した(式4-1)、(式4-2)、(式4-3)は重要な式になります。試験問題にもよく出ますし、みなさんが将来電気の仕事をしていくうえでもよく使いますので、覚えていて下さい。 それでは、またお会いしましょう。

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この記事を書いた人

電気系の仕事に20年近く携わるエンジニア。第三種電気主任技術者・第二種電気工事士などの資格を保有。電気をシンプルにわかりやすく伝えることをモットーに発信しています。

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